読書「うつ病の反すう焦点化認知行動療法」

反すうとは

ぐるぐる思考、ぐずぐず思考などと言ったりする

同じことを悩み続けることを思考の「反すう」と呼ぶ。

反すうは生活習慣の一つ

朝になったら顔を洗ったり、決まった時間にコーヒーを飲んだり、手持ち無沙汰のときにスマホを触るのと一緒で、反すうも生活習慣の一つ。

生活習慣は意識すれば変えられるように、反すうも意識すれば変えることができる。

反すうが起きやすい人、起きにくい人

思い悩み続ける両親などの生育環境や、反すうすることで問題解決した経験によって起きやすい人、起きにくい人がいる。

ただし、程度の差はあれ、反すう自体は誰でも起きる。

また、タイミングや時期によっても変わってくる。

反すう自体は悪者ではない

科学者は、色々な情報を反すうさせることで、科学や人間社会の発展に寄与してきた。

そのため、反すう自体が悪者ではない。

誰でも反すうが起こるため、バランスよく使いこなすことが大切。

反すうが発生するタイミング

目標が達成できなかった場合
その目標が諦めきれない場合

以上の条件で、反すうは発生する。

例えば、友達とケンカをして、「仲直りをする」という目標が出来たとする。

その場合、「仲直りする」という目標が達成されるまで反すうが発生する。

仲直りが出来た場合、反すうはストップ。しかし、出来なかった場合は反すうが続く。

そして、「もう仲直りしなくてもよい」と考え、目標を諦めたら反すうはストップする。

しかし、「仲直りをする」という目標が諦められなかったら、反すうは続く。

反すうと行動のバランスが大切

例えば、車が故障して動かなかったとき、「ガス欠したかも?」「バッテリーが上がったかも?」など考えることは有効。

しかし、考え続けても問題解決にならない

問題解決するためには、実際にボンネットを上げて、中を確認したり、自分の手に負えなかったら修理工場に連絡を入れなければならない。

反すうと行動のバランスが大切。

反すうが起きやすい考え方

「なぜ?」と考え出すと反すうは強くなる。

「なぜ、自分は愚かなんだ」「なぜ、不幸なことばかり起こるんだ」などなど。

「なぜ?」と考えると、抽象的になり、結果を評価することだけになり、気分が落ち込む。

ただし、新たな理論を構築したり、物事を評価することは大切な場合もあるため、時には「なぜ?」と考えることは必要。

反すうしにくい考え方

「どのように…」と考えるようにすると、反すうは弱まる。

「どのようにしたら、自分は愚かでなくなるか」「どのようにしたら、不幸を回避できるか」などなど。

考えが抽象的なものから、若干具体的な行動へと移り、結果を評価することからプロセスを考えるようになり、少し前向きになる。

もう少し具体的にするなら、自分が愚かや、不幸というのがどのような場面で生じたかを明らかにして、その場面を「どのようにしたら切り抜けられるか」と考えると良い。

更新日

2025年1月4日